Vol.20【れんこん】11月のゆるっと食養生

11月に意識したい食べ物

れんこん

季節とともに
自然とともに

暑かった夏には、あれだけサッパリしたきゅうりやスイカを食べたくなっていたのに!だんだん寒くなって秋冬になってくると、さつま芋やかぼちゃ、れんこんなど、でんぷん質たっぷりの食べ物が急に恋しくなりますよね。
人間の身体というものは本当に正直で、なおかつ自然の一部なんだな、と感じさせられますね。
今回のゆるっと食養生では、そんな秋冬に食べたくなる食材の中でもこの時期の体調管理に欠かせないれんこんの働きを紹介します。

れんこんも
潤し食材

前回、前々回のゆるっと食養生のコーナーで梨やいちじくなど秋の潤し食材を紹介してきましたが、れんこんも同様に身体を潤す働きがある食材です。最近では一年中手に入るれんこんですが、旬は秋から冬にかけて。
寒くなって空気が乾燥してくる秋冬は、喉がイガイガしたり、肌や髪がパサパサになったり…
乾燥からくる不調が出やすくなりがちです。そんな時には、身体を潤す働きがあるれんこんを意識して摂って身体の乾燥を防ぎましょう。 れんこんを薬膳的に見ると、生で食べた時と加熱した時で働きが変わります。生食では、喉を潤して咳やたんを緩和し、体にこもった熱を取って血行を良くしてくれます。加熱すると、胃腸の働きを良くして消化機能を高め、慢性的な下痢や貧血などにも良い働きをしてくれます。その時の体調などに合わせて、食べ方を工夫してみましょう。

いろいろな料理を楽しんで

れんこんを生で食べることは珍しいかもしれませんが、サラダや和物にすると美味しいですよ。生で食べる時は、できるだけ新鮮なれんこんを選び、アクが気になる場合は酢水にさらしたり、さっと湯通ししても。
加熱する料理は、ぞれぞれに食感が変わるのも楽しいところです。
オリーブオイルでジリジリ焼いてシャキッとシンプルに、厚切りの天ぷらにしてカリカリホクホクに、お肉と煮付けてほっくりと、すりおろしてハンバーグにしてもっちりと、チップスにしてパリパリに…本当にバリエーションがありますね。
喉の痛みがある場合は、生のすりおろし汁を飲むといいそうです。飲みづらければ、すりおろした物をサッと加熱したスープにしてもいいですね。
気をつけたいのは、れんこんは節によって食感などが変わること。生食には、若い節(先端にとがった芽の部分がついている節)の方がみずみずしくシャキシャキしていておすすめです。太くてどっしりとした根元の方の節は、揚げ物や煮物などに使いましょう。
食べ方のバリエーションが豊富でとびきり美味しいれんこんを、ぜひ秋冬の身体いたわり料理に活用してみてください。

その他の「ゆるっと食養生」はこちら

特集ページはこちらからチェック